2016年のコラム

   

今月のひと言

当社のコラム担当 「今が好き♪」 氏のコラムです。毎月連載します。

    
2016年 12月号 「紅葉」
11月号 「東芝青梅事業所」
10月号 「セカンドオピニオン」
9月号 「ハクビシン」
8月号 「地中海クルーズ」
7月号 「iPhone」
6月号 「スカイラインハイブリッド」
5月号 「豆と女」
4月号 「桜」
3月号 「たま工業交流展」
2月号 「映画」
1月号 「松竹梅」
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12月号 「紅葉」

 春が桜なら秋は『紅葉』。こちらも国中の名所をあげだしたらキリがありません。春は南
から桜前線が北上し、秋は北から紅葉前線が南下するという恨みっこなしの季節配分。小
さいながら日本列島の面目躍如と言ったところです。紅葉の場合は木々の種類が多く、ど
の木も一斉に見ごろとはいかないため、気象庁はもみじ・かえでに限って予報をしている
ようです。
 筆者宅では庭に鉢植えが並べてあって、ミニ紅葉が楽しめます。今年はハゼが10月末か
ら色づき、続いて11月からもみじ・かえで・どうだん(これは植栽)・ヘンリー蔦が順に
紅葉、イチョウも黄色になりました。ハゼはもみじより紅葉が鮮やかな上に日持ちが良く
気に入っています。結構いけたのがヘンリー蔦、濃紺の実と共に永く紅葉が楽しめました。
さえなかったのはナナカマド、盆栽向きの品種ではないのか紅葉せずに枯れて落葉。ケヤ
キ・ブナも今一つでした。
 
 ここ日の出町には桜の名所はいくつかあって町外にも知られていますが、紅葉の名所は
聞いたことがありません。例のロンヤス会談が行われた中曽根元総理の日の出山荘は多少
楽しめると言うことですが、この時期に行ったことはありません。もっとも北は青梅市・
南は八王子市・西は桧原村の小高い山に囲まれた町ですから、どこを向いてもこれら山々
の雑木林が色づいて紅葉のグラデーションが望めます。日の出山荘もこうした山々とそう
変わらないと思います。
 強いて近くの名所をあげると、お隣あきる野市西部、駐車場から武蔵五日市駅と周辺の
街並みが見下ろせる山上にある広徳寺。本堂と山門間の境内左右にそびえる2本の大イチ
ョウが有名。圧巻は散った黄葉で敷き詰められたじゅうたん。大イチョウと山門と黄色い
絨毯を目当てにカメラマンが大勢集まります。他に秋川沿いの高尾公園のもみじ。この時
期ここを初めて訪れた人は東屋やベンチを覆う落ち葉や紅葉越しに見下すきらめく川面に
思わず歓声。文字通りいっとき京都の趣です。
 
 こうしてみると意外と近くに桜や紅葉を楽しむ場所がありそうです。都会では公園や街
路樹・公共施設などの庭、田舎では山林や河原・お寺の庭。散歩がてら近所の隠れたマイ
スポットを探し出せるかもしれません。あっ!ゴルフ場は桜と紅葉ともに自慢なところが
多いのですが、スコアによっては景色どころではなくなってしまい、あまり印象に残って
いません。

 


11月号 「東芝青梅事業所」

『東芝青梅事業所』が明年3月をもって閉鎖されることになった。あと一年で開業50周年
というところであったが…。小向工場にあった電算機事業部が青梅線小作駅に近い、新築
なった青梅工場へ移転したのが昭和43年1月3日。実は筆者もこの引っ越し作業のため、
新工場に出勤していた。昭和40年に卒業して就職したのが東芝の関連会社(現:東芝情報
システムKK)で本社が日本橋。入社してみると日本橋勤務はオリエンテーションの1週間
のみ、次週からは東芝小向工場勤務となり、通勤時間が40分から2時間に、始業時間も9
時から8時15分となってしまいお陰で遅刻常習犯。何せ江東区は砂町の自宅から始発のバ
スに乗っても途中貨物線の踏切が閉じてしまうとたいがい遅刻だ。工場の守衛にたびたび
注意されたが事情を話してからは顔パスで通門OK。こうして東芝のコンピュータ部門で
働くことに。

 移転後は日野市のアパート、その後工場近くにできた社宅から工場に通い、大阪万博の
あった年に勤務場所も自社青梅事業所に変わった。一方、仕事は変わらずで、磁気テープ
装置・紙テープリーダー、より進んだ周辺機器のFDD・プリンターの設計や検査装置な
どを担当。工場のパートナーとして重宝されてきたが、次第に工場から派生した関連会社
が設計や製造を請け負うようになって我々の受託量が減少、とうとう本社はハード部門の
廃止を決断。筆者ほか社員5名でシステムクラフト社を創立したのはこの翌年、昭和53年
のことである。ほどなくこの新会社は工場の協力会にも認定され設計外注先として活躍、
取引は他工場にも及んだ。工場はじめ東芝本体も順調に発展し続け、社名を東京芝浦電気
株式会社から株式会社東芝を正式社名とし、工場も青梅事業所と改称、バブルの波にも乗
ってパソコン・HDD・OCRなどOA機器の製造と海外進出で黄金時代を築いた。
 
 陰りが見え始めたのは吸収したTV開発部門や再編したHDD部門の伸び悩み、パソコ
ンの競争激化など、さらに例のリーマンショック。東芝は通信機器の日野工場をすでに閉
鎖していたが業績挽回は思うに任せず、例の不正会計処理も重なって青梅事業所も処分の
やむなきに至った模様。筆者は東芝電算機部門OB会の会員でもあり、いまだに30年来の
株主でもある。これで一連の資産処理も一段落。近頃は徐々に株価も回復して、先行きに
光が差し始めたきざし。東証の特設注意株扱いも解けて東芝が再び輝くことを切に願って
いる。
 


10月号 「セカンドオピニオン」

 ここ半年ほど左肩が痛く、近所の整骨院に通っていましたが改善せず、結局『セカンド
オピニオン』によってようやく回復に向かいました。事の起こりは今年はじめ。左腕をひ
ねったり、背中や首の後ろに手を回したりすると上腕が痛くて不自由をしていましたが、
日々の生活や運転、ゴルフには支障があまりなく、ほっておきました。単なる筋肉痛でそ
のうち治ると思っていましたが、腕をまっすぐ伸ばして重量のあるポットを持ち上げたり、
朝晩の着替え時に袖を抜いたり通したりも難儀になって、6月になってとうとう近くの整骨
院に行きました。先生の見立ては三角筋(上腕の外側にある筋肉:アウターマッスル)が
老化で固くなっているとのこと。この頃は医者に行くと最初に言われるのがこれ。年寄り
を納得させるには重宝ですが、老化と言われては回復の希望も薄らいでしまいます。こう
して、マッサージ・超音波治療・電気とほぼ毎週通いましたが、効果はいっ時。その日は
一日中調子がいいのですが翌朝はまたダメ。長引きそうです。

 整形外科は八王子に高月整形外科という評判の病院があり、50肩・テニスひじ・股関節
など今まではここに掛かっていました。整骨院は家人の行きつけで近所だったため通い始
めたものです。7月半ば整骨院にもことわってセカンドオピニオンのつもりでこの病院に行
きました。早速レントゲンです。鎖骨の上に蛋白の塊があるとのことですが、これは痛さ
の場所とは別で筋肉は映らず、先生も原因を特定できずじまい。今の治療を続けて進展が
なければまた来なさい、注射か手術をしましょうと大げさな返事。また整骨院続行です。
 
 8月末になって常用している血圧と痛風の薬を処方してもらうために「日の出ケ丘病院」
の内科に行きました。診察が済み、左肩の件を話すと、今日は整形外科の診察日だからこ
こで見てもらったらと言われました。今度の先生もまずレントゲンです。当然前回と同じ
写真。ところが先生の指摘でよく見ると、肩甲骨と上腕骨の位置が肩関節の中央で結合さ
れておらず、腕が3ミリほど上がっています。腱板(骨の可動部間の筋肉:インナーマッ
スル)の裂傷で肩と腕のすき間が狭くなり上腕骨が引き上げられて痛いのだと言う見立て。
これが結果的にビンゴ!でその場で肩に注射です。以後数回のリハビリ科の腱板マッサー
ジで現在は急速に回復に向かっています。セカンドというか今回はサードオピニオンが奏
効しました。
 同じ映像でも医師によっては原因が見逃される疾患も多くあり、納得のいく説明と治療
を受けるまではセカンド・サードも是非お試し下さい。


9月号 「ハクビシン」

 『ハクビシン』にトウモロコシ畑を襲われ、ほぼ全滅でした。4月23日に敷地内の畑に種
を蒔いたピーターコーン30本ほどがすべて倒され、食い荒らされてしまいました。ひげが
茶色に枯れてそろそろ食べごろ、前日の7月21日に収穫するつもりでしたがあいにくの雨
で延期。なんとその翌朝に被害を発見、しばし呆然! 彼らのタイミングの良さに脱帽で
す。間引き・除草・施肥・土寄せ・受粉の手助けと手間暇かけてこれです。10年ほど前に
も被害に遭ったようですが、ここ数年は無事でした。悔しさをこらえて後片付けです。文
字通り食い散らかした状態で、丸ごと食べたものはなくすべて半かじり。中に小ぶりなが
ら無傷のトウモロコシを2本見つけ、早速、茹でて家人と食べました。これが逃がした魚
かとなりの麦飯、めっぽう甘くて上出来、改めてがっかりでした。
 ここ数年近所でも被害が増えて要注意とのこと。アライグマの被害もあって、こちらは
ブドウ園。ぶどう棚の上から房をつかみ取ってたべる被害、被害宅はプロの農家ですから
放ってはおけません。役場に頼んで駆除を実施、はこ罠で一晩に3匹捕獲したとききまし
た。山野を追われ、ハクビシンもアライグマも今では家屋の天井裏に巣をつくって繁殖し
ます。ネズミの駆除に役立っても農作物と家屋の被害は無視できず町の厄介者、空き家・
廃屋が増えていることも増殖の原因とされています。
 
 こうしてハクビシンが一段落した後、今度は8月2日夜イノシシの被害。同じ畑の里芋
です。こちらは10本程度、収穫も先でしたが、掘り出されて大きな葉だけ残して全滅。イ
ノシシは裏の竹山の尾根に出没して毎年竹の子が数本やられます。人間に盗掘されること
もありますが、イノシシは竹の子頭部の青い芽を残して食べますからすぐにわかります。
山を下りたことはありませんでした。イノシシが近くに現れたとあっては穏やかでありま
せん。日の出町役場の農林振興課に報告すると、「今日はこれで3件目です。」との返事、
他の2件はここより1キロほど西で同じイノシシ一家ではない模様。駆除は順番待ちで猟
友会が当たるとのことですが、近所で鉄砲を振り回されても困ります。他の対策を聞くと
電気柵を貸し出せますと言われました。筆者の畑仕事は道楽ですから大仰に防止策を採る
つもりはありません。まっ、動物におすそ分けのつもりで作るのも悪くありませんが、根
こそぎ食べるのはご勘弁願いたいものです。


8月号 「地中海クルーズ」

 『地中海クルーズ』に行ってきました。かつては仲間とヨットを所有し、伊豆大島・三浦三崎など毎夏泊まりで帆走したり、北海道にフェリーで車を運び、一周ドライブをしたりするなど、船には多少縁がありましたが、海外クルーズは初めてです。船旅にはまって、リピーターを自認する友人もいますが、これまで無縁でした。
 事の起こりは3月の新聞広告。その日だけの特別募集で、豪華客船による地中海クルーズとありました。大型客船のデータを見て即応募です。6/10羽田発、ローマから乗船し、7泊8日のクルーズで地中海の港町を回り再びローマにもどって6/20に帰国と言った行程。慌てて申し込んだわりに、最低募集人数だった20名に届かず応募は4組の夫婦と母娘1組の10名。それでもDeNAトラベル社は催行を決断。赤字だと思うとは添乗員の弁、10名でも30名でも彼女のペイは変わらないとのこと。クラブツーリズムの一行も同じ船に乗り合わせましたがこちらは8名でしたから、旅行業も結構厳しいようです。

 さて、豪華客船。18階建て・客室1,751・乗客乗組員合計5,700名・全長333mの動く町、と言ってもほとんど揺れず11階の船室には波音も届かずで、文字通り滑るような航海。レストラン・クラブ・プールがあちこちにあり、劇場・ショッピングアーケード・カジノ‥‥広大なビュッフェは24時間営業と充実の設備。毎日船内新聞が発行され、各フロアのイベント・寄港地情報・船員や施設紹介・ドレスコード等が載ります。7泊中のディナー時のドレスコードはフォーマルデイ2回、イタリアンカラーデイ(イタリア船で国旗の緑赤白のいずれかを身に着ける日)2回、インフォーマル1回、カジュアル2回とうるさいですが、面倒な場合はレストランを避けて、気ままにビュッフェで夕食もOK。朝昼はビュッフェを利用しましたがコース料理のレストランと違って窓際や船尾展望室など好きな場所で好きなものを食べるのもいいものです。
 
 夜走って朝寄港地着、夕方まで観光でまた出港と、じっくり観光には向きませんでしたが、それなりに楽しめました。元々船旅が主体で、周辺の国から参加した年寄り夫婦などは下船せず、日がな食べたりイベントに参加したり、サンデッキやバーでくつろいだりと船本来の楽しみ方を心得ているようでした。欲を言えばドレスコードの割に料理が今一つで、飛鳥Ⅱなど日本船のほうが料理や船員のレベルが高いと聞きました。次の機会はこちらでしょうか。
(ヨットについては2006-5月号参照、寄港地については前月号を参照ください)


7月号 「iPhone」

 携帯電話を『iPhone』にしました。筆者の娘3人もiPhoneユーザーで日頃から買換えを
進められていましたが、ガラケイで充分。何の不自由もありませんでした。ところが、前
号で紹介したごとく、車の買い替えでカーナビの通信機能がスマフォ対応となったことに
加え、海外旅行で地中海クルーズに出かけることになりました。ケータイでも海外通話は
可能でしたが料金がかさみます。Wi-Fi環境でのメール、スカイプ利用が無料でできると聞
いてiPhoneに替えることにしました。
 早速、近くのノジマでドコモのiPhone6S64GBを購入。複雑怪奇な料金体系はほぼ言いな
りで契約、月々料金5000円が8600円ほどになりましたが増加額のほとんどが本体の割賦
支払い分です。取説はなくヘルプで操作・機能を学習する仕組みですが、誰かに教えても
らわなくてはとても覚えられません。こうして10日間ほどの練習の末海外へ。

 6/10深夜羽田発、ドバイ経由で20時間後にローマ着のシェラトンホテル泊。翌6/12豪
華客船「プレチオーサ」号139千トンに乗船。以後、船中泊で日中は寄港地観光、夜間は
船中イベントを楽しみながらの航海で地中海巡り。ローマ・シチリア島・マルタ島・スペ
インバレンシア・フランスマルセイユ・イタリアジェノバと回ってローマ下船。同じ空路
で6/20深夜の帰宅でした。
 iPhoneも活躍。寄港地ごとに留守中の様子を聞いたり観光地の写真を送ったりで大満足
でしたが、好事魔多し。なんと、ジェノバで歩いて船に帰る途中、iPhoneをすり取られて
しまいました。船についてから盗難が発覚、添乗員がすぐに電話をしましたが既に「電波
の届かないところか、電源が入っていない」状態。船は離岸を始めて万事休す。船のレセ
プションカウンターに被害届を出しました。ジェノバの警察に連絡を入れてみますがまず
出てこないでしょうと当然の返事。
 
 幸い、旅行保険で損害が補償されることになり、早速同じものを購入しようとしました
が、ここでも問題が。新規購入は機種変更に相当し、前機種の使用期間が6ヵ月以上ない
と通信割引が付かないことが判明。このままでは毎月の通信料金が2年間に渡って2300円
の増額となってしまいます。保険での補てんを問い合わせましたが適用は物品のみでサー
ビスは含まないとのこと。仕方なく、現在は元のケータイを復活させて使用中。半年後に
iPhoneを再購入するつもりです。とほほな私をお笑いください。あっ! 地中海クルーズ
の報告はまた別の機会にいたします。


6月号 「スカイラインハイブリッド」

 車を『スカイラインハイブリッド』に替えて2ヵ月です。前の車もスカイラインで購入
からまる9年、走行距離256,000Kmに達しました。従来、4~5年・10万キロ前後で乗り換
えていましたが、こんなに期間も距離も長く乗ったのは初めてです。元々は10年間30万
Kmを走破するつもりでしたが、年金生活となって燃料費もばかにならず、更に後期高齢者
の域に近づき、この先脳梗塞でも患っていつ運転不能になるかも知れません。車は好調で
外観も古さを感じさせませんでしたが、多少飽きてしまい、日産の担当者からのそろそろ
ここらでとの勧めにのって、車検更新を期に買い替えました。

 今度はハイブリッド車ですが、燃費の改善以上に車体四方にカメラやセンサーが付いて、
運転支援や衝突防止などの安全性の向上と運転時の疲れが緩和され、ドライブそのものが
楽しめるようになりました。元々運転好きで、高速道路を下りずに一周して帰るだけと云
ったドライブそのものを楽しむ方ですから、疲労感なくおしりも痛くならずで長距離運転
できるのは歓迎です。特に、従来と異なる操縦装置は特筆もので、ハンドルの回転を機械
的なリンクで車輪に伝えるのでなく電気信号によりアクチュエータで車輪を操舵すると云
う量産車では“世界初”のステアリング方式がすぐれものです。定速走行を自動で維持す
るオートクルージングでは前方車両との車間を一定にして追従走行をしますが、更にAL
C(アクティブ レーン コントロール)と呼ぶ仕掛けで車線に沿って走行できるようになりました。つま
り、ふらついて白線を跨ごうとすると、ハンドルは全く動かずに前輪が操舵されてもとに
戻ります。もちろん、運転者の意思でハンドル操作をした場合はそれに従います。メーカ
ーは警告していますが、おかげで短時間は手放し足離しの文字通り自動運転が可能です。
もう一つの利点は悪路で発揮され、凸凹道を走っても車輪が拾った振動や衝撃がハンドル
に伝わらず、自動操舵で直進性が維持されます。見方によっては4駆愛好者のようにハン
ドルの衝撃を感じながら巧みに悪路を高速で走行する醍醐味はありませんから、進歩がか
えって運転を物足りないものにしてしまうこともありそうです。
 
 終わりに苦言をひとつ。カーナビやドライブレコーダなどの通信がアイホンやスマホ対
象になったせいで、アプリのダウンロードや情報の更新、サービスセンターの支援などが
受けられなくなりました。ガラケイを捨ててこちらも買い替えの時期でしょうか。


5月号 「豆と女」

 『豆と女』。一度手を出すと、やめられなくなるものの典型と言うわけ。これも母親の口
癖の一つで、甘納豆やピーナッツを食べたていたり、痴漢など性犯罪のニュースを聞いた
りするたびに「お前たち! 豆と女は一度手を出すと止まらなくなるから気を付けな!」
とよく言われたものだ。もちろん、筆者と弟への警告で、姉と妹には利かない。

 実際、豆の方は一度手を出すと無意識に次々と食べる羽目になる。厳密にはピーナッツ
は豆ではないが、要するに小さい食べ物としてナッツも同類扱いしているのだ。小さいせ
いで数を食べないと食べた気がしないのは道理で、同感だ。一方、女の方は、ことの大き
さが豆とは比較にならない。痴漢・盗撮・婦女暴行など大方は犯罪で犯人には常習者が多
い。また「あいつか~」といったおなじみの性犯罪者もいて、もはや病気だ。犯罪として
公表されなくとも、この病気は浮気や女遊びで離婚や家庭破壊の原因として笑って済まさ
れない。男たちのこうした犯罪は殺人にまでエスカレートする場合もあり、我が国に限ら
ず大きな社会問題となっている。男の子を持ったお母さんは豆と女の話を常々言い聞かせ
て、性への関心をコントロールできる息子に育ててほしい。
 近頃、豆と女同様の事件として、野球選手の覚せい剤使用による逮捕やカジノ賭博に出
入りしたとしてバトミントン選手が五輪出場をフイにしたと言った不祥事が続き、今度は
「こいつか~」と言った話題が後を絶たない。「覚せい剤とカジノ」の話では洒落にならな
いが、こちらも常習化してやめられなくなる病気の類か。
 
 ところで豆の話。今、えんどう豆の収穫期となり、煮物やサラダが毎日食卓に。いんげ
ん豆は蔓を這わせる支柱作りの時期。トウモロコシはまもなく発芽と言った塩梅。連休明
けには枝豆の種も蒔く予定で豆づくしのこの頃。枝豆以外すべて家人の好物。さらに、今
年は赤飯用のササゲも作ることになり、園芸店やホームセンターで種を探しても売ってい
る店は皆無。聞けば、食料品店に売っている豆が種になるとのこと。考えてみれば他の豆
たちは生育途中のものを食用にしているのに対し、ササゲは種そのものを食用としている
ので当然と言えば当然なのだが。ひょっとして、「豆と女」は「いもたこなんきん」と同じ
で女性の好物を言っているのかもしれない。


4月号 「桜」

 『桜』の開花前線が北上を続け、毎日各地で開花と満開のニュースが聞かれる頃となっ
た。都内はもう満開、昨年より3日ほど早いとのことだったが、同じ東京でも筆者の日の
出町では5・6分咲と言ったところ。実は昨日30日に成田空港付近のゴルフ場で高校の友
人と一回りしてきた。千葉県は無霜地帯が多く、こちらより暖かいと思っていたがコース
の桜はまだ3分咲き、つぼみのままの樹も多く花見がてらのゴルフとはいかなかった。
 更に、今日31日に今度は町内会の友人と八王子の「武蔵野ゴルフクラブ」でラウンドと
相成り、連日の遊びで非難の声も聞こえてきそうだが、ご勘弁いただき話を進める。両日
とも最高気温が20度を超える5月の陽気だったせいで、こちらはクラブハウスや駐車場周
辺の桜は6・7分咲き状態で、すでに十分楽しめる状態。ホールごとに花をめでながら回っ
て気分爽快。昼食でクラブハウスに戻ったときは花の密度が一層増えて8分咲きと言った
ところ。結局プレイを終えて帰るころには「もう今日で満開です。いい時に回りましたね。」
とキャディの弁。朝9時前から夕方4時過ぎまで一日中桜を見ていて、一日で一気に満開
と言うのはこの事かと実感した次第。幸いスコアもそろって好結果、桜と同伴者に恵まれ
たお陰とお互いに満足の一日だった。

 この時期、我が国は平安の昔から桜フィーバー。近頃は外人観光客もお花見に混じって
ニュースとなっている。ゴルフ場に限らず、公園・学校・運動場・寺社・駅前・商店街・
街道・堤防・病院などなど、都会も地方も山も川も国中いたるところに桜さくらだ。古来、
この花が日本人の情緒形成や国民性に与えた影響は大きいが、こうして毎年めぐってくる
花の季節を見ると、今後もそうあり続けることだろうと思う。ひょっとして外国人も巻き
込んで国際関係の改善や相互理解の助けになるかもしれない。

 ところで、今執筆している拙宅の窓から道路を隔てて、連ねたぼんぼりに照らされた桜
並木が望める。まだ満開とはいかないが花見には充分。これが平井川沿いの「塩田耕地堤
の桜」で日の出町屈指の名所。屋台も10軒ほど繰り出して営業中、夜桜見物客の景気を盛
り上げている。桜祭りも間近だ。まだ子供の小さい時分はこの家からシートと折り畳みテ
ーブル、酒お茶つまみを抱えて夜桜を見に行ったものだが、今晩はここから眺めて一杯だ。


3月号 「たま工業交流展」

『たま工業交流展』がこの2月に昭島市の都立多摩職業能力開発センターで開催された。
今年は第15回となり「来て!見て!知ろう!多摩の技術力!!」と銘うって、立川・昭島・
羽村・青梅市などの商工会議所・商工会を中心に多摩地区の中小企業・学校・関連団体な
ど149団体が出展し、事業内容、技術、製品などを紹介するもの。一般対象と言うより、
近頃では文字通り、出展企業間相互の交流や共同開発、情報交換の場を提供するという意
味合いが強い。我がシステムクラフト社は数少ない創設期からの出展企業で、回を追って
出展製品や技術も変遷し、初期の蛍光管表示機・パソコンオプション基板から始まり、
Zigbee通信、見守りシステム、放射線計測などを経て今年はロボットと無線センサーの展
示となっている。
 
 第1回は2002(平成14)年開催。会場は昭島駅北口のイベントホール「メッセ昭島」で、
第3回まで同会場。90社ほどの参加から100社を超えるようになり、このメッセが現在の
カインズホーム昭島店に改築されることになって、第4回は道路向かいの「昭和の森スポ
ーツセンター」で開催された。例年2・3月の金、土曜日開催で第4回は3月4・5日開催。
前日の雪が残りおまけにスケートセンターが会場で移動ストーブがあちこちに設置されて
いたが、寒かったのを覚えている。5回から10回までは立川の国営昭和記念公園花みどり
文化センターでの開催。交通の便もよく、土曜日には公園で遊んでいた親子ずれや一般の
来場者も多く賑やかな会場となった。この第5回は2月24・25日開催。この年、2006年ト
リノ冬季オリンピックが開催中で24日の朝、荒川静香さんがイナバウアーで金メダルとい
うニュースが伝えられ、当社は会社のコマーシャルに替えてこのニュースを表示機に流し
たりした。11回目以降は西立川駅に近い能力開発センターとなり、開催日も木・金曜日に
変わって今日に至っている。

 実はこの交流展に先駆けて、1999年に立川商工会議所主催による「たちかわ工業技術展」
がルミネ立川1階にあったマグノリアホールを借りて10月末の3日間、1回だけ開催され
ている。出展は近隣企業・大学の13団体。これが言わば現在の交流展の前身であったこと
を知る人は少ない。更に当社も出展していたことを知る人はほとんどいないが、筆者が交
流展に人一倍思い入れがあるゆえんである。今後の交流展と多摩地区の発展を願って交流
展回顧録としたい。

筆者注:交流展については2011年3月のコラム:『立川北口』を参照ください。尚、この
2011年コラム中にルミネで開催された交流展前身の記述がありますが、記録を調べた結果、
時期・展示会名称などは今回記述の通りでした。訂正の上、お詫びいたします。


2月号 「映画」

  昨2015年の『映画』興業成績が発表された。報道によると2010年の過去最高に続く収
入で、前年比4.9%増の2171億1900万円。観客数は3.4%増の1億6663万人とのことだ。
同輩世代と比べて映画好きの筆者にはこうしたニュースはうれしい。
 もっとも観客数は黄金時代だった50・60年代の毎年10億~5億人という数には遠く及ば
ない。この間は映画館の平均入場料が60円~200円だったが、昨年平均は1303円となって
過去最高。昔はラーメン1杯で映画が見られたが今は割高となって、入場料の上昇が興業
収入を押し上げたかたちだ。映画館数は2000館を割った低迷期の90年代から比べると現
在はシネマコンプレックスが各都市にできたおかげで、映画館数はともかく、スクリーン
数は3400面となって黄金時代の7000館に及ばないまでも健闘中というところか。
 
 筆者の子供時代が50年代。TVなし、もちろんVTRもDVDもなしの時代だ。映画が
最大の娯楽で、映画館はどこも満員状態。通路に座れれば上々、大方は後ろか脇での立ち
見だった。当時、下町江東区住いで、徒歩圏内に富士館・葛西橋映画劇場と映画館が2館
あって邦画3本立て、近所の子供たちとほぼ毎週見に行った。子供料金30~50円ほど、子
役から十代の美空ひばりの映画は「東京キッド」・「角兵衛獅子」、振袖ものなど鶴田浩二・
嵐寛寿郎とともに相当数見たはず。もう1館は都電片道7円、15分乗れば行けた「砂町キ
ネマ」。洋画3本立て上映で近所に住む洋画好きのいとこ兄に連れられてよく通ったものだ。
エロール・フリンの剣銃士もの、モンローの「7年目の浮気」などはここで見ている。洋
画のすばらしさはキスシーンを何回も見られることで子供ながらうっとりだった。当時の
日本映画の接吻シーンはくちびるが触れ合う前に暗転してしまい悔しい思いをさせられた
から良く覚えている。
 
 さて、今年になって近所にできたイオンシネマで「スターウォズ・フォースの覚醒」と
「007スペクター」を見てきた。両方ともややマンネリ気味だったが007のほうがましだっ
たと言っておこう。昨年の興業成績1位は「ジェラシック・ワールド」だったとのことで、
こちらも味を占めて続編狙いか。洋画はハリーポッター・ダイハード・ミッションインポ
シブル・ターミネーターなどシリーズ化してお手軽観客集めをしているようにも思うが、
こちらにも寅さんや釣りバカがあったから、まっ! 映画は面白いが一番か~。


1月号 「松竹梅」

 おめでた事には『松竹梅』。松は常緑で不老長寿・竹はまっすぐ伸びて清廉潔白・梅は冬
に花を咲かせて春を呼ぶということでおめでたい植物の代表格とされてきた。お城の襖絵
や掛け軸の主役にもなっている。伏見の酒「松竹梅」もうれしい時に飲む酒と言った意味
合いで命名されたもの。一方、慶事には無関係だが寿司・うな重など店屋物のランク分け
でもおなじみ。特上・上・並などの代わりに松竹梅をあてたものでお値段の順も呼び名の
順、江戸商人の粋のあらわれだ。植物の価値の優劣は決めかねるが、盆栽の値段では断ト
ツで松は最高の特上、梅が中ほどの上、竹はマイナーで並となるから呼び方の順をそのま
ま使ったと思える。

 さて、おめでとうと云えばお正月。言うまでもなく我が国最大級の慶事で、今年こそは
と寺社仏閣に色々な願いを託す希望の新年、当然松竹梅の出番だ。その筆頭が門松と言う
ことになる。鬼や邪気が家に入らないよう玄関先を清めて、年神様が家々に降りてくる時
の依り代(よりしろ:目印)にするために飾る習わし。構成は中央に竹の3本組を立て、
そのもとに松の枝を配し、下をわらで囲んだものが基本。門や玄関の両脇に配する。松竹
に梅を添えるのが一般的だが地方によっては葉牡丹や笹をさしたり、千両や南天の赤い実
を配したりしていろどりを添える。筆者の住む日の出町の門松には南天が使われ、農協で
は松飾りの材料として南天も並べられる。家人の言では南天は難を転ずるという意味で添
えるのだとのこと。子供のころ祖母から聞いたという。近頃では門松はもっぱら商店や施
設などで飾られ、一般の家庭ではあまり見ない。元々、門構えのいわばお屋敷向きと言っ
た飾りで、そうでない家では門松に替わる依り代としてしめ飾りが玄関に飾られる例が多
い。鏡餅は訪れた神様へのお供えと言うわけ。
 
 正月前のクリスマスにリースやイルミネーションを飾る家や商店街も増えて、終わると
すぐに正月飾りに模様替えで忙しい。東西の八百万の神やお祭りをなんでも取り込む我が
国のおめでたい国民性が今度は米国のハロウィーンも真似し始めて、どこまで広がること
やら。とは言ってもお正月は特別。集まりつどって騒ぎ立てることなく、家で静かに旨い
酒を飲みたいものだ。

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